一年の締めくくりは、心尽くしの年越し蕎麦で。

年末だけの特別なひととき。

大晦日は、下記の内容で営業いたします。

 

■ カウンター席(限定・予約制)
  時間:11時~18時まで
  各回50分・全6回転(完全予約制)
 ネット予約制
  ・歳忘れ3,500円コースのみのご用意

歳忘れのお献立

蕎麦屋ならではの前菜五品をお楽しみいただきます。

    • 出汁巻き玉子:だしの香りを生かした柔らかで繊細な味わい
    • 紅白かまぼこ:新年を祝う華やかな彩り
    • 蕎麦味噌:香ばしく、旨みを重ねた逸品
    • 鰊のうま煮:丁寧に煮含め、深い味わい
    • 野沢菜漬け:清らかな香りと程よい塩味
    さらに、
  • 旨みあふれる合鴨を丁寧に火入れし、しっとりと仕上げた蔵王鴨ロース
  • 新鮮な素材を揚げた 揚げたて天ぷら を添え、香りと食感で蕎麦の前に彩りを添えます。
  • 手打蕎麦は職人が丹精込めて打つ、年越しにふさわしい細打ちの蕎麦。
  • 落ち着いたカウンターで、一年の締めくくりをゆったりとお過ごしください。

■ テーブル席(8席・自由席)

  • ご予約不要
  • みそかそば(2500円)を承ります
  • 先着順となりますので、満席の際はお待ちいただく場合がございます。

【予約ボタンエリア】

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そのころわたくしは、モリーオ市の博物局に勤めて居りました。


 
あのイーハトーヴォのすきとおった風、夏でも底に冷たさをもつ青いそら、うつくしい森で飾られたモリーオ市、郊外のぎらぎらひかる草の波。

またそのなかでいっしょになったたくさんのひとたち、ファゼーロとロザーロ、羊飼のミーロや、顔の赤いこどもたち、地主のテーモ、山猫博士のボーガント・デストゥパーゴなど、いまこの暗い巨きな石の建物のなかで考えていると、みんなむかし風のなつかしい青い幻燈のように思われます。では、わたくしはいつかの小さなみだしをつけながら、しずかにあの年のイーハトーヴォの五月から十月までを書きつけましょう。

わたくしは半分わらうように半分つぶやくようにしながら、向うの信号所からいつも放して遊ばせる輪道の内側の野原、ポプラの中から顔をだしている市はずれの白い教会の塔までぐるっと見まわしました。けれどもどこにもあの白い頭もせなかも見えていませんでした。うまやを一まわりしてみましたがやっぱりどこにも居ませんでした。

 

五月のしまいの日曜でした。

あのイーハトーヴォのすきとおった風、夏でも底に冷たさをもつ青いそら、うつくしい森で飾られたモリーオ市、郊外のぎらぎらひかる草の波。
 

五月のしまいの日曜でした。

またそのなかでいっしょになったたくさんのひとたち、ファゼーロとロザーロ、羊飼のミーロや、顔の赤いこどもたち、地主のテーモ、山猫博士のボーガント・デストゥパーゴなど、いまこの暗い巨きな石の建物のなかで考えていると、みんなむかし風のなつかしい青い幻燈のように思われます。
 

五月のしまいの日曜でした。

では、わたくしはいつかの小さなみだしをつけながら、しずかにあの年のイーハトーヴォの五月から十月までを書きつけましょう。